不動産の「両手取引」と「片手取引」って、どう違うのかな?
仲介手数料に違いはあるのかな?
不動産の購入(住宅など)は、普通の人なら一生に一度くらいしか経験しない高額な買い物です。
しかし、ほとんどの方が不動産に関する知識はゼロに近い状態ですよね。
この記事で紹介する、不動産売買の「両手取引」と「片手取引」の違いを知っておくだけでも、不動産をお得に購入する事ができ、値引き交渉を行う上でもきっと上手くいくはずです!
是非、最後まで読んで下さい。
この記事を書いているやま太郎です。
不動産投資を10年近くやっておりますが、投資による収入は月6ケタをキープしています。
不動産の取引形態である両手取引と片手取引の違いを理解するだけで、お得に不動産を購入できる事は間違いありません!
不動産の値引き体験談!
【両手取引】と【片手取引】を知ると、お得になる!?
両手取引と片手取引の違いを知る事がなぜ大切なのだろう?・・
それは値引き交渉がしやすいからです。
一般的に不動産を購入する際は、不動産会社が売りに出している物件を購入する事になります。
売り出されている物件については、不動産会社が所有している物件もありますが、ほとんどの物件は不動産会社が売主(地主)からの依頼を受けて売り出されています。
つまり、不動産会社は物件の仲介役という立場で、その仲介手数料を利益として商いを行っています。
両手取引は片手取引の2倍の利益になる
フッフッフッ…
不動産会社の利益が最大になる仕組みを知っていれば、お得に物件を購入できるのですよ…。
物件の仲介をする不動産会社は仲介手数料が利益となります。
両手取引は片手取引と比べると、利益が2倍です。
つまり、仲介業を営む不動産会社は両手取引をしたいのです。
不動産屋の利益を最大にすれば、不動産屋のやる気が上がり、物件の値引き交渉が上手くいきます。
- 不動産会社は売り値価格の半額であっても両手取引をしたい
-
売り値価格の半値であっても両手取引が片手取引より利益が高くなる場合もあります。
これは極論ではありますが正解です。
両手取引が片手取引に比べて利益が2倍になるのは真実であり、当然、不動産会社は両手取引による仲介を強く望んでいます。
その事を知っていれば、片手取引で物件を購入しようとするよりも、両手取引の交渉が上手くいくのは当然です。 - 値引き交渉は不動産会社しかできない
-
不動産会社の利益が最大になる仕組みを知っていれば、値引き交渉が有利になります。
その理由は、不動産物件の値引き交渉は、仲介不動産会社しかできないからです。
仲介する不動産会社にとって、両手取引による買主は、利益を最大にしてくれます。
つまり不動産会社は、「両手取引の買主」を「片手取引の買主」より優先するのです。
つまり、両手取引と片手取引と理解していれば、値引き交渉を優位に進められます!
不動産取り引きの仲介手数料とは
実は、不動産の売買は個人間でも可能です。
しかし、不動産取引に精通した人でないかぎり、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。
仲介を依頼する際にまず必要なのが、不動産会社との媒介契約です。
契約を結ぶことで不動産会社は「売主」と「買主」を探す営業を開始し、この活動に対する報酬として、仲介手数料が発生する仕組みとなっています。
仲介業は、売主から不動産会社が物件を買い上げるわけではありまん。
高額の物件であっても会社が大きい小さいに関係なく仲介業が行えます。
仲介手数料の上限
不動産会社が受け取る仲介手数料には、宅地建物取引業法により上限額が規定されています。
上限額を超えた場合は法令違反です。
法令で定められているのはあくまでも上限額で、下限額については設定されていません。
つまり、上限額以内であれば仲介手数料の値引き交渉は可能です。
宅地建物取引業法が規定する不動産会社が受け取れる仲介手数料は下記のとおりです。
取引物件価格(税抜) | 仲介手数料の上限 | |
---|---|---|
1 | 400万円超 | 取引物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税 |
2 | 200万円超~400万円以下 | 取引物件価格(税抜)×4%+2万円+消費税 |
3 | 200万円以下 | 取引物件価格(税抜)×5%+消費税 |
参照URL:宅地建物取引業法
両手取引とは
簡単に説明すると売主と買主の両方から仲介手数料が得られる取り引きです。
仲介手数料は売手と買手のそれぞれから仲介手数料が得られます。
つまり一社の不動産会社が、売手と買手の両者を仲介した場合、売手と買手の両者からそれぞれ仲介手数料を得る事ができます。
片手取引とは
「売主側」と「買主側」の仲介不動産会社が別の場合をいいます。
上の図のとおり、A不動産は売主側の仲介不動産会社です。
B不動産会社は買主側の仲介不動産会社です。
A不動産会社とB不動産会社が、それぞれ「売主側」と「買主側」の代理人的立場で交渉を行います。
この取り引きが成功した場合、A不動産は売主からの手数料、B不動産は買主からの手数料を得る事になります。
両手取引と片手取引の仲介手数料の違い
ここで問題です!
【問題】
「A不動産」が、「B不動産」との交渉中、「A不動産」に「C買主」が突然あらわれたとします。
A不動産は、「B不動産」と「C買主」のどちらを優先するでしょうか?
【答え】
「C買主」を優先します。
えっ?
「A不動産」は「B不動産」と先きに交渉中でしょ!?
ここがポ・イ・ン・トです!
【ポイント】両手取引は片手取引の2倍の利益がる
売主側の「A不動産屋」と買主側の「B不動産屋」では、最大の利益を得られる可能性があるのは、売主側の「A不動産屋」です。
売主側「A不動産屋」の強み
- 「売主」は「買主」より貴重
-
不動産取り引きは、「売主」と「買主」がいないと成立しません。
この両者において、「売主」というのは「買主」と比較すると格段と貴重な存在になります。
なぜなら、売り物である「売主」がいなければ商いは成立しないからです。
売る物がないなら、いくら買いたい人がいても成立しないのです。
つまり、「売主側」のA不動産屋の方が「買主側」のB不動産屋より立場が上にある事になります。 - 交渉権は「売主」側のA不動産屋ある
-
売物件の売主と直接交渉できるのは、「売主側」のA不動産屋です。
売主との交渉内容は「売主側」のA不動産屋しか知る事ができません。
つまり、A不動産屋がB不動産屋と交渉中に「C買主」が現れた場合、B不動産屋にその事を秘密にして交渉を破棄することは可能です。
しかも、「C買主」と取り引きが成立すればA不動産屋の仲介手数料は片手取引に比べ2倍になります。
両手取引が片手取引に比べ、仲介手数料が2倍って・・どれくらい?
仲介手数料が2倍になるのは分かるけど・・・
どれぐらい違うのかなぁ?・・
例で考えてみましょう!
- 片手取引でA不動産屋がB不動産屋の買い手と取り引きが成立した場合
-
売手側からしか手数料を得られないので、
4,000万円×3%+6万円=126万円(+消費税) - 両手取引でA不動産屋がC買い主と取り引きが成立した場合
-
売手側の手数料
4,000万円×3%+6万円=126万円(+消費税)
C買主からの手数料
4,000万円×3%+6万円=126万円(+消費税)
合計=126万円×2=252万円(+消費税)
126万と252万・・・
違いすぎる・・・
しかも、不動産会社は自ら物件を購入してい訳ではありません。
右から左に動かしただけです。
右から左に動かしただけ・・・
これこそ不動産仲介の極みなのです。
両手取引と片手取引の違いを知れば値引き交渉が優位に進む
不動産仲介業は儲かります!
不動産屋の営業マンって、いい車に乗って身なりもいいと思いませんか?
それもそのはず。
商品である不動産を自費で購入するのはなく、右から左に移すだけです。
そこに不動産屋の営業マンの力量が如実に表れます。
しかし、不動産屋のホンネを知って値引き交渉をする事は、結果的に不動産をお得に購入する事につながります。
両手取引と片手取引の違いを理解し、両手取引の形態で値引き交渉を進めた方がお得に不動産を購入できます。
【まとめ】両手取引と片手取引の仲介手数料の違いを理解する
- 両手取引と片手取引を知れば物件の値引き交渉を優位に進められる。
- 両手取引は片手取引より不動産会社の利益が2倍になるため、不動産会社のやる気が上がる。
- 値引きの直接交渉は、売手と媒介契約を結んでいる不動産会社しか行えない。
- 物件交渉の優先順位は、両手取引の買手が片手取引の買手より上になる。
欲しい物件が見つかったなら、売りに出している不動産屋に連絡を入れ、両手取引による交渉を進めた方がスムーズにいきます。
私の「土地値引き体験談」を記事にしています。
不動産物件の値引き交渉の参考になるはずです。
是非、読んでみて下さい!
不動産の値引き体験談!
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